OSINT(Open Source Intelligence)とは

面 和毅; 中村 行宏. サイバー攻撃から企業システムを守る! OSINT実践ガイド. 日経BP. Kindle 版. を読んだ感想メモ

概要

OSINTとは、Open Source Intelligence(オープンソースインテリジェンス)の略で、公開されている情報源から有益な情報を収集・分析する手法のことです。インターネットや公的なデータベース、ニュース記事、SNSなど、誰でもアクセス可能な情報からインテリジェンスを生成することが主な目的です。OSINTはサイバーセキュリティの分野で特に重要であり、攻撃の予防や対策、リスク管理において欠かせない手法となっています。

OSINTの歴史

OSINTの概念は新しいものではなく、歴史的には情報戦の一部として用いられてきました。例えば、第二次世界大戦下の1941年、CIAの前身であるOSS(Office of Strategic Services)は、OSINTを用いてナチス・ドイツの新型戦艦や航空機の画像を収集していました。これにより、敵の技術や戦力の評価が可能となり、戦略的な意思決定に役立てられました。

現在のOSINT

現代においては、OSINTは主にインターネット上の情報を対象としています。次のような多岐にわたる情報源からデータが収集されます。

OSINTの調査方法

データソースの見つけ方

OSINT調査を行う際には、目的に応じたデータソースを見つけることが重要です。以下のツールやリソースは、OSINTのデータソースを探索する際に役立ちます。

便利ツール

以下のツールは、OSINT調査を支援するために広く利用されています。

その他の重要リソース

脆弱性情報収集

SSL/TLSの強度確認

その他の調査ツール

諸外国のOSINT活動事例

中国のAPT1に関するレポート (Mandiant)

Mandiantが発表したレポートでは、中国のAPT1(Advanced Persistent Threat 1)、別名「61398部隊」として知られるグループに関する詳細な調査結果が示されています。このレポートでは、中国の人民解放軍総参謀部GSD第3部第2局との関係が特定されており、APT1の以下のような活動が明らかにされました。

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